【記事】視覚障がいを持つ生徒にも化学の楽しさを味わってほしい。食べられる分子モデル、開発中です(アメリカ)
Gizmodo US 要約記事
口で「見て」学ぶ。
よりインタラクティブな化学の授業を目指して、口の中に入れられる分子モデルがアメリカで開発されつつあるそうです。アメちゃんぐらいの大きさなので、舌の上で転がしてかたちを感じ取れるほか、グミのような素材でできていて食べちゃってOKなモデルもあるのだとか。
視覚のみではなかなか覚えられないような複雑なかたちをした分子も、口のなかで味わうことによって記憶に残りやすくなりそうですし、視覚障がいを持った子どもたちの学びを促進する効果も期待できそうです。
食べられる分子モデルを開発したのは、テキサス州のベイラー大学で化学を教えるBryan Shaw教授です。Shaw教授のラボでは、ALS(筋萎縮性側索硬化症)などを引き起こす原因となる脳内タンパク質がなぜ突然変異してしまうのか、その複雑なプロセスを紐解く研究を行なっています。その一方で、視覚障がいを持つ高校生がいかに生物化学を効率的に学べるかを研究してきた結果として、今回の食べられる分子モデルの開発に至ったのだそうです。
Ed Cara – Gizmodo US( 山田ちとら )
【掲載元】https://www.gizmodo.jp/2021/06/scientists-have-created-bite-size-edible-models-to-hel.html
【出典元】https://advances.sciencemag.org/content/7/22/eabh0691
視覚障がい者の「手の触覚(=Talking Hands)」の高い能力に着目して指圧師養成を行ってきましたが、「口の触覚(舌)」に着目して学ぶというのも興味深い視点の翻訳記事でした。今度、トゥサーレトーキングハンズで基礎医学を学んでいる視覚障がい者当事者にも、記事の感想を聞いてみたいと思います。