【Voice】長屋再生の現場から③
窓廻りの漆喰塗り。金ゴテ、木ゴテ、発砲スチロールゴテ、道具も日本とよく似ています。丁寧な仕事っぷりです。 モルタルは石積みに使うような荒いものと、水分が多くて目の細かいものの2種類を使い分けて使用しています。 漆喰の下地塗り。叩き付け⇒塗り重ね⇒引き均し。日本と基本的には違わない感じもしますが、一番最初のモルタルを叩きつけるやり方は初めて見ました。フラットに塗れて効率的なようでもありますが、結構な量が下に飛び散っています。
窓廻り完成。画板立てのようなかたちをした足場。上っているのはアプカスのスタッフで通訳のイシャンカ。 竹の足場を支持するために外壁に穴をあけてしまうという発想が日本の現場からすると大胆。
【20150728 長屋再生の現場から③ 多能工】
今日も快晴、現場から。スリランカ3日目です。
石積みの工事がおおよそ終わり、表面の仕上げとなる左官(塗り壁)工事がひたすら行われています。
長屋の工事は基礎工事から壁仕上げの左官工事、その先の木工事や建具工事まで全ての工事を同じ職人さんが一貫して行います。建設工事に限らないことですが、現代は分業化・専門化を進めることで高度な技術に対応していっているわけですが、バウラーナ村の職人さんの姿を見ていると、一人で全部やってしまい、建物の全てを分かっている「多能工」という働き方も格好良く思えてきます。
ちなみにスリランカでは職人さんに限らず、一般家庭の方も自分でいろんなものをつくってしまいます。
自分の専門だけに囚われずタガを外して、自分のできることを少しずつ拡張していこうとする発想も大切なのでは、と強い日差しを遮ってくれる軒の下で思ったのでした。(大庭)
